水戸 恵藍舎だより


by emispiral

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 Pちゃんは、近所に住む中学2年生。毎週1~2回、自遊学校に通って来ています。彼女が主に習いに来ているのは、ピアノ。今は、基礎から少しずつ練習しています。

 またPちゃんは、学校の礼拝で歌う賛美歌が大好きだという、とっても美しい声の持ち主。自遊学校に讃美歌集を持って来たときには、私の伴奏で一緒に合唱して楽しみます。自遊学校の教室は割と音がよく響くので、ハーモニーが美しく決まったときは、とても気持ちがいいのです。私は密かに、いつか彼女にイタリア歌曲なども挑戦させてみたいな・・・と思っています。


c0030327_12524776.jpg Pちゃんのもう一つのすごいところは、イラストがとっても上手なこと。先週もこんなイラストを描き始めました。

 そうして、最後に私にくれると言うので、私が「じゃあ、どこかに貼らせてもらおうかな~」と言ったら、「それじゃあ、言葉も書こう」と言って、『自遊学校へようこそ』と書いてくれました。今は、教室に貼ってあります。

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by emispiral | 2009-04-22 12:58 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
 毎月1回、アトリエ倭空間(水戸市酒門町)で、JちゃんとCくん(ともに小6)の2人のためのプライベートのアートワークをしています。今日は2人の作品を、少しまとめて紹介します。

 これは消しゴムはんこを作って、いろいろアレンジしたときのもの。

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 雪が降った日には、雪の結晶をクレヨンで描いたり、パステルで描いたりしました。

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 森に出かけ、心惹かれるものをいただいて来て作ったオブジェ。

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 アトリエ倭空間は、Jちゃんのお父さんが少しずつご自分で創り上げていったとってもすてきなお家。そこでは、Jちゃんのお母さんであるいしだゆうこさんがYOGA倶楽部を主宰していたり、チェンバロやお能などさまざまな催しが開かれたりています。HPもあるので、ぜひご覧くださいね。すてきなお家の様子も見れますよ。YOGA倶楽部のアドレス
by emispiral | 2009-04-20 16:30 | 子どもクラス
 昨年の秋のこと。知人の家の近くにたくさんカブトムシの幼虫がいると聞いて、もらってきました。カブトムシが変成していくプロセスを自遊学校の子どもたちに見せたいと思ったからです。

 半分は昆虫好きの生徒にあげて、残り10匹ぐらいはもらってきたまま発砲スチロールの箱の中で成虫になるまでを見届けようと思っていました。

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 ところが!暖かくなってきたら、カブトムシの幼虫たちは発泡スチロールを少しずつ口でちぎって穴を開け、その穴から外に逃げ出すようになったのです。さなぎになるまで、冬眠しているようにおとなしくしているのかと思ったら、大間違い。


 発砲スチロールの箱ももう限界になり、今週、透明な容器を買ってきて、彼らに引越しをしてもらいました。さて、夏に向けて、これからがお楽しみです。
by emispiral | 2009-04-17 20:01 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
 今週のKくん(小2)は、算数と英会話が終わったときに、いつもと違って工作に興味がないようでした。自遊学校に来る直前にテントウムシを見かけたのがとても印象に残ったらしく、「今日は庭で昆虫を探したい」とのこと。

c0030327_2221387.jpg  手始めに石をひっくり返したらダンゴムシが2匹いて、大喜びです。とは言え、自分では怖くて触れないらしく、私が頼まれて容器に移しました。

 土を入れてから、今度はアリの巣とアリの動きを観察。大きな巣をちょっと指で掘ったら、すごくたくさんの分かれ道があって、Kくんは「グランドホテルだ!」と、これまた大喜び。(グランドホテルとは何かポケモンに関係するホテルのことらしいですが、それにしても彼の発想が可笑しくて、後から迎えに来たお母さんと大笑いしてしまいました。)
 
 最後には、アリを何匹か捕まえて容器に入れ、土の上に雑草をのせて、Kくんは喜びいさんで帰っていきました。身近なことだけれど、彼にとっては歴とした実験ですからね。あれからアリさんたちはどうしたかなあ。今度近所でKくんを見かけたら、聞いてみようと思っています。
by emispiral | 2009-04-16 22:40 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
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この写真は、一緒に一本の縄跳びをしているTくん(中2)とHちゃん(小3)。






 2人がボール遊びをしているときに、近所の女の子が「い~れ~て!」とやって来ました。それで3人で遊んでいると、2人の女の子たちがいつの間にかTくんのことを、「お父さん!」と呼ぶようになっていました。Tくんが2人にとてもやさしく接していたからでしょう。またもう1つ、彼のいいところに出合えたように感じて、とてもうれしくなりました。
by emispiral | 2009-04-15 16:15 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
 水戸市内で一番好きなラーメン屋さんが自宅から数キロのところにあります。女性の店主がとても丁寧にやっている感じのお店で、カウンターに座ったときにはその女性とちょっと言葉を交わしたりします。差し障りないことを話していても、なんだか親近感を覚える感じで、1人でも安心して入れる雰囲気があります。

 ある友達にこのラーメン屋さんを紹介したら、その友達が言うには、彼女は以前水戸の繁華街でジャズバーを経営していた方だとのこと。そのバーは経営者が変わった今でも同じ場所にあって、もう20年以上も前に亡くなったピアニスト・山崎光一さんが弾いていたお店なのでした。この山崎さんは、私が高校1年生のときにジャズピアノを教わっていた先生で、レッスンを受けるようになってから1年ぐらいして病気で亡くなりました。山崎さんが亡くなってからは、私は再びジャズの勉強をする気になれなくて、それ以来ずっとジャズからは離れてしまっています。

 そんな訳で、いつかその女性店主の方に山崎さんのことをご存知かどうか聞いてみたいと思っていたのですが、お店が混んでいたり、タイミングが合わなかったりで、なかなか口に出すチャンスがないまま、数ヶ月が過ぎていました。ところが、先日やっとその日が来て、彼女に山崎さんのことを話しました。すると彼女は満面の笑みになって、
「山ちゃんのことは、今でも毎日祈っていますよ。20年以上たつけど、1日も忘れたことはないですね」
と。それから、山崎さんの思い出話をとてもなつかしそうに話してくれました。
「いつもニコニコして、誰にでもやさしくて、本当にいいヤツでした。私たち、毎晩のように一緒に遊んでました・・・」
  
 そしてひとしきり山崎さんの話で盛り上がったあと、ふと彼女が天井の方を指しながら、
「今頃、山ちゃんがその辺で私たちのことを見ていそうな感じ」
と言ったとき、私までなんだかそんな気になったのでした。

 また私たち2人が、ともに山崎さんのお葬式に参列していたというのも、本当に不思議なご縁だなあと思いました。そして、彼女に感じていた親近感というのは、この山崎さんのことがあったからに違いないと感じました。

 山崎さんが亡くなったのは、彼がまだたった38歳のときだったというのも、今回改めて分かったこと。今ではもう、私が彼の歳を越えてしまっているのだ・・・と感慨深かったです。山崎さんがお元気な頃、私が高校1年生でなくてせめて大学生だったら、もう少し大人っぽい遊び方もできて、山崎さんや彼女たちの仲間に混ぜてもらえたかも・・・と少しだけ残念な気がしました。でもまあ、やっぱりこれでよかったのかも・・・と思ったり。いい夜でした。
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by emispiral | 2009-04-14 18:39 | らせん式日記
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 私自身が民族音楽がとても好きなので、ここのところ旅に出たときは自遊学校のために、何かしら楽器を買ってきています 今あるのは、インドネシア(ジャワ・バリ)、シンガポール、タイ、アフリカ(インドネシアで買いました)、沖縄の楽器など。これからもまだまだ集めていきたいと思っています。

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 春休みに音楽好きなMちゃん(小6)とHちゃん(小2)が揃ったら、「崖の上のポニョ」のCDに合わせて、これら打楽器の即興演奏が始まりました。夕方にそれぞれのお母さんたちが迎えに来たときには、大人たちも参加。とっても楽しかったです。


 そういえば先日、小学校で教えている友人(専門は音楽)と、「これからの音楽教育はどこへ向かうべきか」とあれこれ話したときのこと。私がまず最初に思い浮かべたのは「即興で演奏する(とくに打楽器)」という活動がもう少し取り上げられてもいいのではないかということでした。下手するとただのめちゃくちゃのようになってしまいがちなので、例えば見ばえが大事な研究授業で発表することなどは難しいかもしれません。でも普段の授業の中で、「楽譜どおりじゃなくたっていいんだ」とか、「出たとこ勝負で、やってみよう」という体験は、内的にとても重要だと思うのです。・・・とそんな訳で、自遊学校では即興演奏をよくやっています。
by emispiral | 2009-04-13 17:23 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
 近所に住むKくん(小2)は、幼稚園のときから週一回、自遊学校に来ています。国語や算数の勉強を終えて、「次は何がしたい?」と聞くと、ほとんどの場合、「工作!」との答え。毎回、牛乳パックや空き箱などを使って、何かしら作って帰るのが恒例となっています。

 さまざまな種類の空き箱の中から使えそうなものを見つくろって組み合わせ、自分のアイデアを形にしていくのには、実はさまざまな力を使います。想像力、直感力、先を見通す力、コーディネート力、創造力・・・。これらは国語や算数の問題を早く正確に解くのとは、また違った力。できあがったものが、大人の目からはたとえ取るに足りないものに見えたとしても、完成させるプロセスの中にこそ子どもにとっての大切な学びがあるのです。

 さて今週のKくんは、お母さんからのリクエストで、英会話も始めました。まずは簡単な英語のゲームをしながら、「It’s・・・・・・」のフレーズを学び、その後はもちろん創作の時間。今週は私が集めておいた石に興味を持ったらしく、石で何ができるかいろいろ考えて、「ポケモンの卵を作る!」と決めました。

c0030327_1503761.jpg  マジックで石に色を塗っている最中に、「できあがったら庭に置いてみんなに見てもらいたいな~」とKくん。 すかさず、「いいね~!」と私。「庭に置くのなら、ブロックとか板とかあるから、それも使っていいよ」と言うと、彼は場所を選び置き方をあれこれ工夫して・・・としているうちに、いつの間にか石にお参りする場所というアイディアが出てきたようでした。彼の発想は、いつもとてもユニークなのです。

 そんな訳で、たまご神社!?完成。白い大きな石の上に座り、板につけたネジを小石でコツコツとたたいてお参りするのが、Kくんの考案した作法だそうです。
  
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by emispiral | 2009-04-11 15:22 | 自遊学校レポート(アーカイブ)
 今週から、茨城高専での芸術科(美術)の授業が始まりました。私が担当するのは1年生5クラスで、220人。授業は前期だけなので、半年ぶりになります。

 まず最初の授業では、さまざまな色のサインペンで「自分らしい一本の線を描く」という課題を出し、それにコメントする形で自己紹介をしてもらいました。線のバリエーションの多さもさることながら、自己紹介の仕方にもそれぞれ個性が出ていて、とても楽しい時間でした。

 私も彼らの自己紹介にコメント加えるという形で、私の授業が何を大切にしているかということを話しました。それは、作品制作を通していかに自分を表現するかという外向きの営みと、自分の内からたち現れてきた作品に対して、自己認識をどう深めるかという内向きの営みの2つ。限られた授業時間数のなかで、今後これらのことがどれぐらい学生たちに伝えられるかが、私にとってのチャレンジです。


 
by emispiral | 2009-04-10 16:30 | らせん式日記
 恵藍舎は水戸市のはずれにあって、公共の交通機関にはあまり恵まれていません。近所に住む子どもたちを除いて、ほとんどの子どもたちはおうちの方に送り迎えしてもらって通って来ます。

 でもこの春休みは遠くから自力で通ってきてくれた子どもが3人いて、とてもうれしく思いました。2人は、常陸太田市に住む中3(新高1)の女の子。水郡線と本数の少ない路線バスを乗り継いで、それぞれ別々にやって来ました。最初の女の子からは、「1つ手前のバス停で降りちゃいました。ごめんなさい」と携帯メールが来て、すぐ車で迎えに。もう1人はバス停から恵藍舎までも自力でたどり着きました。

 最後の1人は、10kmほど離れたところに住んでいる中2の男の子。日中は送り迎えをしてもらえないので、お父さんと車で下見をした1週間後、自転車で50分もかけて、春休みの間に3回自遊学校に来ました。

 私は長い時間をかけてやって来た3人の顔を見た瞬間に「本当によく来たね!」という気持ちでいっぱいになりました。自分の意志で、自分の力でよくもこんな町外れまで来てくれたなあ、と彼らの勇気ある行動を本当にうれしく感じました。

 彼らにとっては、家を出てから恵藍舎にたどり着くまでが、すでに自遊学校の学びでもあります。誰かを当てにせずに、自分で行動するという学びです。
by emispiral | 2009-04-09 15:00 | 自遊学校レポート(アーカイブ)