らせん式日記・32   クーベリックトリオを聴く

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  チェコを中心に、世界的に活躍するクーベリックトリオの演奏会(鹿嶋勤労文化会館)に行ってきました。深く、美しい弦の音色に、初めからずっと胸がきゅんとして痛い感じでした。
 
 アンコールの2曲目は、かの有名なサン・サーンスの「白鳥」。その曲が始まったとたん、涙が込み上げてきてしまって、自分でもびっくり。それで曲が終わったとき、私は迷わず立って拍手をしてしまいました。
  
 よく水戸芸術館などにクラシックのコンサートを聴きに行くけれど、これまではスタンディング・オベーションの最初の一人、もしくは数少ない一人になる勇気はありませんでした。でも今回は、違いました! 他の人が立たなくても、800人ぐらい入る大きな会場の真ん中あたりにいても、全然気にならなくて・・・。きっと、それぐらい感激していたんでしょうね。結局、立って拍手していたのは、私と斜め後ろのカップルだけだったけれど、恥ずかしがらないで立てたこと、我ながらとってもうれしかったです。
 
 コンサートの後は、鹿嶋市内のレストランで行われた打ち上げにも参加させてもらいました。チェコ語で乾杯をしたあと、クーベリックトリオの3人や、新進気鋭の作曲家・武中敦彦さん、スタッフのみなさんとお話しを。

 「白鳥」で泣いてしまったことや、スタンディング・オベーションのことをバイオリンの石川さんとチェロのフィアラさんに話すと、「立ってくれてたの、見えてましたよ」と言ってくださって、うれしさ倍増でした。「チェコに来たら、ぜひ寄ってください」と名刺もいただいて、プラハに行く楽しみができました。

 私の「芸術の秋」は、これからも続きます。
by emispiral | 2005-09-11 20:24 | らせん式日記

水戸 恵藍舎だより


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