らせん式日記・60  「子規庵」と出合う

 書道博物館(東京・鶯谷)に行って見ると、その向かいに正岡子規が晩年を過ごした家「子規庵」がありました。子規についてはこれまで中学・高校で習ったぐらいの知識しかありませんでしたが、何かに導かれたような気がして中に入ってみることにしました。 
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 たった2間しかない小さな家と小さな庭。ここで子規は病気と闘いながらも、35歳で世を去るまで大いに書き、俳句を詠み、様々な文化人と交流し影響を与えたんだなあと思うと、彼の生きた世界をもっと知りたくなりました。

 売店で彼の随筆集のうちの最晩年のもの『病牀六尺』を購入。さっそく読み始めてみると、日記風の文章あり、評論あり、俳句あり・・・。で、本当におもしろい。脊髄カリエスという重い病気におかされながらも、あれだけの好奇心を保ち、表現し続けたという事実は本当に驚きです。
 また旧仮名遣いの文章に、今ではあまり使わない表現や漢字がたくさん混じっていて、それらを拾いながら線を引き引き読み進めるのも、「言葉」そのものが大好きな私にとっては実におもしろいこと。これから少しの間、子規の世界を覗いてみるつもりです。


 ※ 書道博物館のホームぺージに飛べないときは、こちらのアドレスへ。
        http://www.taitocity.net/taito/shodou/index.html
by emispiral | 2006-03-05 20:17 | らせん式日記

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