らせん式日記・83  取材をして記事を書くこと

 毎日新聞の茨城県内情報紙「まいいばらき」で、月1回記事を書かせてもらうようになって2年近くたちました。取材をする内容は基本的に各ライターに任されているので、いつもなんとなく「次はどんなことを書こうかな」という感覚をポケットに入れてある・・・といったところがあります。

 記事の中でも私が一番好きなのは、「この人に会いたい」というコーナー。一人の方にスポットを当てて、写真入りで紹介するというものです。昨日は、その記事のための取材に行ってきました。取材時間は1時間ほどですが、その短い中でその方のこれまでの道のりや、今のこと、そして将来のへの展望など、いろんなことをお聞きします。短い時間だけれど、言葉にならない雰囲気なども感じ取るよう、感覚を研ぎ澄まして。

 そうして拾い集めた言葉や感覚を総動員して、700字ぐらいの文章にまとめます。字数が限られているので、言葉ひとつひとつをよく吟味して、ときに一行の中に数行分の意味を込めようと努力したりします。そうやって書いていくと、だんだんに自分の書いた文章の中にうねりのようなものを感じてくるんです。そうしてそのころにはどこか恍惚感のようなものが出てきて、文章の中の世界にどっぷり入ってしまったような不思議な感覚になります。そんな楽しさがあるから、文章を書くのがやめられないのかなあと思います。
by emispiral | 2006-10-26 23:05 | らせん式日記

水戸 恵藍舎だより


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